全日本繊維産業協業プロジェクト「こころばせ」について
繊維業界において、原材料の選定から紡績、織布、加工、染色、服作り、営業、小売りまで経験することができた最後の世代、いわば「絶滅危惧種」に属するのが私です。繊維業界は衰退の一途をたどり、私のような経験をしようにも、それを与えてくれる余力のある企業は無くなってしまいました。
ファストファッション全盛の時代、私が企画、発明する繊維素材や製品はどうしても小ロットになり、従来のアパレル→小売店という流通経路では割高になってしまい、売れないジレンマに陥っていました。
今後は、コストと品質のバランスを取りながら、クラウドファンディングや自社サイト、ECサイト、異業種との連を通じて極力中抜き、ショートカットした販売にチャレンジしていきます。
ブランドネーム「こころばせ」
多くの繊維製品のブランド名が日本語でないことに強烈な違和感を持ち続けていました。でも、理由もわかります。日本語にするとその言葉を受け取る人それぞれが自分の経験からその言葉にプラスアルファの感情を乗っけてしまう。このリスクを避けつつスマートな表現となると、外国語(英語、フランス語、イタリア語など)を用いて日本語で適当な注釈をつけることになりますから。
そこで古典を紐解くことにしました。
源氏物語、第二十二帖 玉鬘(たまかずら)のなかに、権力の頂点太政大臣に上り詰めた光源氏さんが、全ての愛人に着物をプレゼントする衣配り(きぬくばり)をする場面があります。出家した空蝉の尼君にプレゼントする段で「青鈍の織物、いと心ばせあるを見つけたまひて、」とあります。ここでは「こころばせ」は趣きとか品格とかセンスとかおしゃれ心と訳せます。
衣配りで織物の評価に使われた「こころばせ」。これだ!と思いました。源氏物語の光源氏さんの様に、こころばせある繊維製品を衣配り(とっても有料ですが)していきたいと思っています。
シンボルマーク「こころばせ」
転んでも転んでも起き上がる起き上がる「おきあがりこぼし」と、中からどんどん違うアイデアが出てくるイメージを彷彿とさせる「マトリョーシカ」のイメージをダブらせて出来上がったシンボルマークです。色調はずばり日本をイメージしています。
代表者略歴
京都工芸繊維大学大学院を修了後、紡績会社のエンジニアとしてキャリアをスタート。糸、織物の開発から衣料品の企画まで幅広く深い経験を有しています。通販事業のディレクターとして商品開発者として、組織の運営、対外折衝、商品開発業務、マーケティングなどを広範にわたり担当、売り上げ規模を5億円から20億円に引き上げました。
運営するメディア
・note:https://note.mu/cocorobase
繊維学の基礎講座をまとめています。
https://note.mu/cocorobase/m/mde2bbb92a611
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